浅間隠山と王城山に登る
4月22日(土)
上野駅発7:20の新特急「水上1号」に乗車の予定なので、朝5:10に起きようと目覚ましをかけたが、かけ方が悪く眼がさめたのが5:40。急いで着替えを済ませ、朝食を摂らずに、妻の車に乗って我が家を出発し、向丘遊園駅に向かう。小田急線で新宿駅に出て新宿駅で「長野原草津口」駅までの乗車券と自由席特急券を買おうと思い、料金を聞いたら、もらった案内書より500円も安かった。
山手線に乗り上野駅に着いたのは発車8分前だったので、階段を小走りに降り、16番線に向かう。なんとか間に合ったが乗車予定の9号車まで遠く感じられた。私が最後かなと思ったが、まだ1人椿山さんが来ていなかった。やがて出発時刻になり列車は上野駅をすべりでた。やれやれ1人欠席かなと思ったが、最初の停車駅を過ぎたら本人が涼しい顔をして現れた。
7〜8両目は客車ではないので移れないとのこと。
列車の中の会話はもっぱら天気のこと。木、金と2日間続いた雨は今朝夜が明けるまで続き、果たして天気予報通り朝から晴れるのか、誰もが心配していたようだ。それがものの見事に晴れたのだから、うれしい気持をお互い話さずにいられない、そんな気持ちが充分伝わってくる。
やがて列車は高崎駅の手前にさしかかると車窓に妙義山や荒船山が見えてきた。高崎駅を過ぎると右手に赤城山、左手に榛名山が見えてくる。渋川駅を過ぎ「吾妻線」に入ってくると両側に満開の桜があちこちで咲いている。東京とはこと桜に関しては3週間ほど違うようだ。やがて昨年11月にワンダーフォーゲルで登ったとの「岩びつ山」が右手に見えてきた。
下車予定の「長野原草津口」にはやや遅れて9:50すぎに着く。駅のホームからタクシー会社に谷田部さんが電話したにもかかわらず、予定していたジャンボタクシーはすべて出払っているとのこと。やむを得ず2台のタクシーに分乗して「二度上峠」に向かう。
「二度上峠登山口」には10:40頃到着する。マイカーと思われる車がすでに5〜6台停まっていた。登山の身支度を整えて、10:50頃出発する。なだらかな登りが続き、やがて軽井沢との分岐点を通り過ぎてからはややきつくなったと思ったら、尾根にでたらしく急に展望が開け「ここからはあと約15分」とのこと。予定通り12:10には「浅間隠山」に到着する。
浅間隠山からの360度の展望はすばらしいが、春のせいかくっきりとした山並の展望とまではいかない。それでも浅間山の後に黒班山、高峰山、篭ノ登山、遠く湯の丸山、四阿山、そして志賀高原の山々、遥か北の方には苗場山、平標山、そして谷川岳、東の方向には赤城山、榛名山、また南の方には妙義山、荒船山。
山頂は高い木がなく日当たりは大変よいが、風は冷たいので、風が当たらないところを選んで昼食にする。我々9人の他には夫婦と思われる1組の男女がいるだけだった。
1時に下山を開始する。いきなりの急な下り、しかも北斜面なので、往きのタクシーから見たように雪が残っており滑りやすく、注意しながら下る。それでも、ものの15分も下ると緩やかになり、雪も消える。やがて右に折れ、シャクナゲ尾根を下るようになると石楠花の木が眼につくようになる。ただ蕾もまだ小さく、咲き出すのはまだだいぶ先のようだ。しばらくすると右下に沢の音が聞こえ始め、道も少しずつ広がっていく。沢を数回渡ると道は平になり、駐車場のある登山口につく。さらに下っていくと営林署の廃屋や作業小屋があった。途中の滝沢の滝は水量が多く、見ごたえがあった。またフキノトウが芽を出している。
やがて村落が見え、耕作地や民家には早春の花が咲き、土筆は芽を出していた。こういう所を歩く時は花に気がつくし、花の名前も知っているし、女性達と一緒だと楽しいものだ。
やがてバス通り(国道406号線)に出てすぐ右に曲がると少し下ってから、新しい橋を渡ると右手に今日の宿の「三鳩楼」があった。
4月23日(日)
朝8時にタクシーを呼んでいたので、支度をして旅館の前で全員が揃うのを待っていたら、急に空が暗くなり風も出てきた。運転手さんは草津は朝から雨とのこと。カタクリの群生地の見学もあるのでとにかく、予定通り出発する。峠を越え、吾妻線の踏み切りを越え、消防署の分署前でタクシーを降りる頃になって、急に雨が強く降ってきたので、降りてから急いで雨カッパを着る。
カタクリの群生地は歩いて10分ほどの所にあった。
笹の中で咲いているのでうす紫色の花があまり目立たない。白い「アズマイチゲ」も一緒に咲いていた。雨は一向にやむ気配を見せないのでいったんはあきらめかけたが、登山口につくと急にやみ、晴れ間も見え出したのでやはり今日の目的地「王城山」頂上を目指すことにした。「合目」の表示が新しくわかりやすかった。もっともカタクリの群生地下には「2号目」の表示があった。
7〜8合目にかけやや急な道があったが、それ以外は、登りやすい道が続いていた。予定通り10:20には全員「王城山」頂上に着く。
浅間山が東南方向に木々の間から見えるが、昨日の浅間隠山からよりさらにぼんやりとしか見えない。休憩していたら、雨らしいものがまたポツリと来たので、10:30には下山を始める。
11:15頃降りた後、もう一度カタクリの群生地を見に行きたいとの声で再度行くことになった。やがてタクシーを降りたところに戻ってから川原湯方向に向かい、吾妻線ぞいの道にでてから、観光センター(ダム建設案内所?)を覗いてから、少し川沿いの道を歩いてから橋を渡り、川原湯の共同湯に向かう。が、この頃疲れが出てこめかみが痛くなり、頭も少しふらふらしてきたので、このまま駅に向かい先に帰りたかったが、谷田部さんから一人だと危ないといわれなんとか歩いたら、木陰の道になり風も涼しくなり、おいしいそばを食べ、冷たいビールにのどを潤し、温泉に浸かったら大分気分も楽になったので、助かった。温泉は内湯と露天風呂と両方ある。
温泉を出てから、ぶらぶらと駅へ向かう。途中の愛想の良さそうな土産点で土産を買う。
川原湯駅には2:45に着き、3:19の特急に乗り、赤羽駅経由で我が家には7:00前に着く。
コース
4/22(土)
上野駅 新特急水上1号―――――――― 長野原草津口駅 ―タクシー――――――
7:20 9:55〜10:00
二 度 上 峠――――――― 浅間隠山 ――――― 浅間隠温泉
10:40〜10:50 12:10〜1:00 4:30
4/23(日)
浅間隠温泉―タクシー――――――――王城山登山口―――――――――
8:00 8:30〜8:40
カタクリの群生地 ――――――― 王城山 ―――――――――
8:40〜8;50 10:20〜10:30
カタクリの群生地 ―――――――川原湯 ―――――――――
11:15〜11:25 12:40〜2:20
川 原 湯 駅 ――――――――赤羽駅 ――――――自宅
2:45〜3:19 5:30 6:50
主な標高
二度上峠 約1350 浅間隠山 1757
浅間隠温泉 約 750
消防署分署 630 王城山 1123
費 用
東京〜長野原草津口・川原湯(特急券込み) 4620×2=9240
宿泊・2日目タクシー 14000
その他 1100
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合 計 24340