笠が岳・黒部五郎岳・鷲羽岳
コース
1日目  新宿(夜行バス)
2日目  新穂高温泉〜笠新道〜笠が岳(笠が岳山荘)
3日目  笠が岳山荘〜双六小屋〜三俣蓮華岳〜黒部五郎小屋
4日目  黒部五郎小屋〜黒部五郎岳〜三俣山荘〜鷲羽岳〜双六小屋
5日目  双六小屋〜弓折岳〜新穂高温泉(バス)〜新宿

笠が岳山頂

黒部五郎岳山頂

鷲羽岳山頂

  2003年の夏は冷夏であったので、2004年の夏を期待していたが、まったくそのとおりになり、北アルプスを予定していた2004年は最高の夏になった。例年気になる梅雨明けであるが、今年は7月22日に北陸地方の梅雨明け発表があり、出発日を7月30日(金)と決める。最も、職場から7月16日〜19日に東北の山に行ってきたので、早くてもこの日にせざるを得なかった。最後まで迷った笠が岳へのアプローチはインターネットを検索した結果、標高の案内もあり道も整備され登りやすいとあったので、きついが笠新道を選ぶ。
  7月30日(金)
   新宿のバス出発ターミナルは多くの登山家らしき人が集まっていた。地下なので風が通らず暑い。目的地の新穂高温泉へは時間調整をしながら高速道だけでなく一般道も走るとのこと。台風20号の影響で山梨県では途中雨が降っていたが、長野に入るとやんだ。
 7月31日(土)
   新穂高には6時に着く。見上げると笠が岳らしき山が見える。身支度をして出発。1時間ほどで笠新道登山口に着く。ジグザグの岩道だ。ここでしばし朝食をとるために休憩する。標高は約1250mこれから2800mまで登りの連続だ。7:20に出発する。登山道は最初は日陰もあったが、だんだん日差しがきつくなり、標高の道しるべも200ないし300mおきしかない。途中同じ職場のM係長とバッタリすれ違う。杓子平(2450m)に着いたのは11時になっていた。とりあえずホッとし、休憩をとる。いままで樹木に隠れていた槍の勇姿も見えるし、上のほうを見あげると稜線らしきものが見える。周りを見るとこんなきつい笠新道を登ってくる人も年配者も含めて結構多い。しばし休憩してから稜線目指して登り始めるが、相変わらず勾配はきつい木陰がなく太陽からの直射日光や睡眠不足もこたえる。。途中12時前に昼食にする。昼食後は少し元気を取り戻し、ゆっくりと登る。13時前に稜線を越え少し下って笠からの山道に出る。もう笠が岳は目の前だ。近づくにつれ、少しづつ、笠が岳が大きくなってくる。笠が岳山荘の登りも少しきつかったが、14時に山荘に着く。受付を済ませ、おいしいビールを飲む。笠が岳山頂まで今日のうちに登っている人が多いようなので、登ってしまう。10分もかからなかった。部屋に戻ると疲れが出たせいか夕食前にも何回も寝ていたようだ。食事はさすが、北アルプスらしく良かった。ご飯も昔みたいに水気が多くなく、おいしい。
   8月1日(日)
   夜中にやや強い風が吹いていたが、それも収まり、昨日と同じ雲ひとつない快晴の朝。食事は4:30。日の出が丁度、槍の北鎌尾根から出た。5:20に出発する。昨日の笠新道の分岐点を通過し平らな道をさらに進むと、秩父平と大ノマ乗越しでアップダウンがあり、弓折岳を8:20に通過したあとは平坦な道を双六小屋に9:30に着く。小屋では生ビールを樽から注いで売っており、しかもこんな時間から飲んでいる人もいる!他の山小屋でもすでに生を置いている所があるこを知らなかったので、今回計画した3つの山を登り終えたら双六山小屋に1泊して、飲んでから下りたいと思った。三俣蓮華岳までは中道ルートを通る。途中で双六小屋の水源になっている雪渓から溶け出したばかりの冷えた水はおいしかった!三俣蓮華岳で昼食を摂る。ここからは黒部五郎小屋まで下りだ。大きな岩の道を300m程下り小屋には2時につく。小屋は昨日の笠が岳山荘と違い混むこともなくゆったりとしていた。
   8月2日(月)
    夜中目がさめ空を見上げたが天の川は見えなかった。今日は2つの山に登り、双六小屋に泊まり昨日のあの生ビールを飲みたい!の一心で4時前に起き、朝食も持ってきたパンで済ませ、4:40に出発する。空荷で往復するので楽だ。笠新道で腰に来たので、山は空荷で往復しようと決めたのだ!黒部五郎岳は朝日を受け、かつ草や木がほとんどなく、茶色の岩の山という感じだ。登山道は緩やかに巻いているので、500mの登りだが、きつい登りは10分程度の楽な登りだ。山頂には6:10に着く。薬師岳と太郎平小屋が近くに見え、小屋への稜線が平らなのが分かる。また笠が岳の先には乗鞍岳と御嶽山が見える。はるか北には剣岳が見える。来た道を戻り、小屋から昨日の道を登って、三俣蓮華の分岐を直進し、三俣山荘に9:50に着く。山荘でジュースを買い、荷物を小屋に置かせてもらい、最後の目的地鷲羽岳へ向かう。鷲羽岳は目の前にそびえてはいるが、400mの直登で、結構きつい。日陰はなく照りつける太陽の下約1時間10分かかった。黒部五郎岳から薬師岳に延びる長い稜線が印象的だった。今回の目的は一応達成できた。あとは無事な下山とおいしい生ビールだ。三俣山荘に戻り、昼食にしたが、どうも食欲がない。見たらおいしそうにソーメンをゆでている人がいる。ソーメンを折れずにリュックの中に入れておく方法は?つゆはどうやって持ってきている?食事を終え、山荘を後にして、一路双六小屋に向かう。最初は登りだが、巻道なのであとは楽だ。双六小屋には2:50に着く。小屋の入口で受付をしていたら、聞いた声がした。振りかえると同じ組織のFさんが友人と2人で来ていた。南アルプスの予定が台風が迷走して、急きょ北アルプスのコースに変更したとのこと。北アルプスで2人も職場関係の人に会うほど北アルプスは夏山のメッカなのだ。さて、かねてより待ちかねた生ビールで3人で乾杯する。500ml800円とやはり少々高いが、この美味しさには耐えられない。何杯でも飲めそうだがきりがないので2杯だけにした。体中に心地良い酔いが回ってくる。見ていると結構売れている。この暑さじゃたまらない。夕食は5時。夕食後は談話室で久しぶりに天気予報等をテレビを見る。6時を過ぎ、眠くなったので部屋に戻って寝る。目がさめてしばらくしたら8:30の消灯の声がかかった。2時間近く寝てしまっていたようだ。寝つきこそ良くなかったが、いつのまにかまた寝てしまっていた。
   8月3日(火)
   4:20に起きて下の食堂に行ったら、もう食事が始まっていた。今日は時間は充分あるが、バス停のそばにある風呂に早く入りたい。Fさんは先に食事を済ませていたが、5:20になっても玄関に現れないので、先に出発する。鏡平では鏡池に槍がすっきりと映っていた。林道に8:50に下り、笠新道登山口を9:35に通過して、新穂高温泉バス停には10:20に着く。早速バス停そばの風呂につかるが、石鹸やシャンプーがない。先に入っていた人が、使ってくださいと両方とも置いていってくれたので、助かったと思い、ありがたく使わせてもらうことにした。持ってきた剃刀で髭もそりさっぱりとする。風呂から上がり、12:30発平湯乗換え新宿行きのバスを予約し、食堂に入りビールと食事をする。平湯で乗り換えバスを待っているとき、山も暑かったが、下に下りてきてもっと暑いことを知る。新宿に7:00に着き自宅に8:00に無事帰る。