7月23日(土)〜24日(日)
大朝日岳  

コース  
23日 古寺温泉(11:15)〜古寺山(13:30〜13:50)〜大朝日小屋(16:15)
24日 大朝日小屋〜大朝日岳〜御影森山〜朝日鉱泉

 大朝日岳は、早朝登山口を出発すれば日帰りでも可能な山だが、登山口まで行く公共交通機関の運行期間が夏季の4週間程度と短いため、個人では機会を逃すと難しい山だ。ここ2〜3年毎年機会を狙っていたが都合がつかず、今回ようやく登ることができた。
 23日は4時に起床して駅まで30分ほどかけて歩く。東京駅には6時過ぎにつき、6時28分発のつばさ101号で山形駅で降りる。たまたま隣に座った子がはじめて一人旅をする小学校3年生で、お父さんに送られて一人で新幹線に乗り、お母さんの待つ村山駅まで行くという。
  さて東京駅を出発するころ雨が降り出していたが、北上するにつれ、曇りから時々陽が射すようになり、山形に到着する少し前からいい天気になってきていた。山形駅から左沢(あてらざわ)線に乗り換え、終点の左沢駅で降りる。ところが、この左沢線の中には登山客は私以外に誰もいない。土曜日だというのにどうしたことか?百名山の一つなのに、この山は人気がないのか?当然ジャンボタクシーに乗る人は他に誰もいなかったので、貸切になってしまった。発車するまで少し時間があったので、近くのスーパーで昨年北アルプスに行ったとき、日焼けをしすぎて家族から注意されたのを思い出し、日焼け止めクリームを買う。
 ジャンボタクシーは50分で、古寺鉱泉の駐車場につく。すでにたくさんの車が駐車してあった。この山は車でくる人が多いようだ。遠くからはバスでくる人が多いようだ。タクシーを降り、歩いて5分で古寺鉱泉につく。

古寺鉱泉「朝陽館」


川のすぐそばにあり、木造で年季の入った一軒宿だ。ちょうど乗ってきたタクシーで帰ろうとする7〜8人の団体客が一風呂浴びて出てきた。ここで時間を確認しようと思って腕時計を見たら宿の時計と違うのでびっくりしたら、リューズがとれ、時計も止まっていた。どうやらタクシーの乗り降りのときリュックに引っ掛けてとれてしまったようだ。しまったと思ったが、後の祭、これからは携帯の時計に頼るしかない。
 山道はゆるい登りで、楽だが、風がなく暑い。汗が噴出す。久しぶりの寝袋とマットは重く感じバランスもとりにくい。登り始めて1時間ほどで湧き水があり、昼食にする。山の湧き水は冷たくて美味しいし、疲れも少しとれるようだ。ここで下ってきた人は朝5時に登山口を出発して、日帰りで下ってきたという。
 やがてしばらく登っていくと日暮沢小屋との分岐点に着く。ここまでは所要時間よりかなり早く歩けて、順調であったが、古寺山への登りがきつく、ここで結構時間を食ってしまった。
 古寺山山頂
 
山頂付近のヒメサユリ

 展望は利かないが、とんぼが多く飛来しており、驚く。ここから少し下り、小朝日山の巻道を通り、さらにまた登りが始まったころ、ようやく頂上らしきピークと小屋が遠くに見えてきた。ピークはガスっており、写真に撮ろうと思ったが、ついにガスはとれなかった。やがて銀玉水に着き今日の水を補給する。1.5リットルも水を補給したので急に重くなった。銀玉水付近の道は石畳が敷き詰められ、しっかりと整備されていたので大変歩きやすかった。
 大朝日小屋には4時過ぎに到着する。汗をかいていて気持ち悪いので早速着替えをし、トイレでパンツもはきかえてさっぱりとする。着替えを終えて落ち着いたので食事の準備にとりかかる。小屋は2階建てだが、すでに2階はいっぱいとのことなので1階で食事をして、寝具のみを2階にあげることにする。ガスの残りが少し心配だったのでご飯とカレーの暖め用に小屋の緩めの水を借りる。ご飯とカレーが暖まるまでの間持ってきたウィスキーで一杯やる。つまみもさばの味噌煮の缶詰を持ってきたので開ける。疲れも手伝ってほろ酔いになってきた。ガスは心配なくまだ余っているようだ。食事を終え、後片付けがすんでから、2階に寝具や水、ライト、ラジオを持って上がる。どうやら3階まであるようだが、暖房の灯油の匂いがこもって臭くて寝られないので2階に戻る。丁度寝る準備を整えたら、日没とのこと。カメラを持ち出して撮影が出来た。この後いつのまにか寝てしまったようで、消灯が何時だったかも覚えていない。10時ごろ目を覚ますがまた再び寝る。

    山小屋からの日没(上)日出(下)
7月24日 
 目を覚ましたのは、周りがうるさくてもう寝てられないと思った4:30だった。どうやら最後まで寝ていたのは私のようだった。今日は時間がある。ゆっくりしようと思ったが山小屋の雰囲気がそうさせてくれない。寝具やマットを片付けているともう日の出だという声。外に出てシャッターを切る。長袖のシャツでも寒い。意外と小屋の外は寒かった。朝食は持ってきたサンドイッチの調理パン。果物は缶詰のフルーツミックス。一方、大朝日岳山頂は日の出の頃はいったん晴れたが、またガスっている。
 
 5:15に小屋を出発する。15分ほどで山頂に着くがすでにガスが出てあたりは何も見えない。
大朝日岳山頂
 今日は時間があるので管理人さんに勧められた少し余分に歩ける御影森山の尾根コースを選んだが、これが間違いの元だった。
御影森山頂
 アップダウンは結構あり、おまけに最後の下りもきつく、膝に来た。また夜露で笹などがぬれていて、靴の中までしみてきた。結局コース時間も目一杯かかり、朝日鉱泉に着いたのは12時少し前になっていた。
 朝日鉱泉「ナチュラリストの家」
 早速風呂に入り、さっぱりとしたところで持ってきたソーメンを湯掻きながらビールを飲む。昨日残ったウィスキーも水割りで飲む。つまみは焼き鳥の缶詰。昼食後少し休んでバスの到着を待つ。休憩室の周りには、朝日鉱泉周辺はかもしかが多いことを説明しており、顔の特徴で名前を紹介している。町営バスは行きに乗ってきたジャンボタクシーとまったく同じだった。左沢駅で接続が悪く、1時間近く待たされ、結局東京駅には8:30前に着き、自宅には9:40に帰る。