7月2日(日)〜3日(月)  八甲田山・岩木山
コース
1日目   酸ヶ湯温泉〜下毛無岱〜上毛無岱〜大岳〜大岳鞍部避難小屋〜井戸岳〜      赤倉岳〜宮様コース分岐〜田茂萢湿原〜8八甲田ロープウエイ山頂公園ー       山麓
2日目  岩木山八合目ーリフト岩木山頂ー鳥の海噴火口〜山頂〜鳥の海噴火口ーリ      フト岩木山頂ー岩木山八合目 

 JR東日本ミドル50で期間限定の安い切符が売り出されると知り、この時期の晴れを期待しながら3年ほど前、雷雨で登頂できなかった八甲田と、家内も登れそうな岩木山を目的に行ってきました。
 天候は週間天気予報が出てからは、毎日見ていたが、やはり晴れは期待できそうにない。とすれば、すこしでも雨は小降りであってほしいと願わざるを得なかった。
 7月1日(土)
   東京駅を10時少し前に出発し、東北新幹線で八戸まで行く。上野、大宮の後は仙台と盛岡にしか停まらない。八戸で特急に乗換え、青森に2時ごろ着く。


昨年だと東京駅をもう少し早く出ると、その日の内に八甲田山に登って、酸ヶ湯温泉に下りられるはずだったが、バスの時刻が変わり、無理になったので、今日は青森市内を2時間半ほど散策する。
  駅前の観光案内所で尋ねると、観光物産館(アスパム)と青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」を紹介してくれた。なお、観光物産館ではねぶたの案内ボランティアが今日から行われていると言う。早速三角形の建物が目立つアスパムに行ってみる。アスパムの横になにやら四角い白い大きいテントがたくさん張ってあり、長屋みたいになっている。入口には自衛隊やら企業の名前がある。覗いてみると中には4〜5人の人が作業しており、木材を組み合わせたものに、細い金属線で張り巡らされている所にたくさんの電球が附けられている。



  ねぶたの製作中のものだとすぐ理解できた。邪魔にならないよう見学させてもらった後は早めにテントを出る。別のテントは入口が施錠されていたり、ビニールの透明な窓から覗くだけのところもあり、作業の邪魔にならないように見学をさせてもらう。途中で反対方向から案内ボランティアに引率された家族連れにあい、少しだけ一緒に案内してもらう。今年の1月頃から準備に入り、費用は材料費だけで約1〜2千万円かかるという。ただし、人件費は一切ないからすべてボランティアで製作しているとのこと。
 ねぶたのテントを見学した後、アスバムに入り、観光資料を見学する。今日泊まる酸ヶ湯温泉の千人風呂の写真もあった。
 アスバムを出てから青森湾沿いの埠頭を青函連絡船メモリアルシップに向かう。昔の線路の跡も残され、華やかだった頃、鉄道ごと乗せることができた船を懐かしむ。台風で沈みその後、松本清張の小説「飢餓海峡」の舞台にもなった洞爺丸や、戦争中空襲の犠牲になった船の資料もあった。
 4時40分に駅に戻り、酸ヶ湯温泉の送迎車に乗り、宿には6時前に着く。途中から雨になり、視界も悪くなった。明日の天気に期待するしかなかった。食事前に「中の湯」で体を洗い、千人風呂にもつかる。千人風呂は今日は2〜3人しか入っていないので、前回の100人ほど入っていた様子と異なり、味けなかった。食事は美味しく、疲れもあり、9時には寝てしまう。

7月2日(日)
 朝は4時前に目がさめてしまい、寝つけなかった。風呂にも入りさっぱりする。雨は降ったりやんだりで、この様子だと、山は合羽を着ていかざるを得ない。6時に家内を起こして、身支度を整えて、7時に朝食を食べる。早く出発したかったが、準備やら化粧やら挙句の果てにはブラシがないと大騒ぎして、風呂場まで探しに行く羽目に。結局出発は8時20分になってしまった。

  家内と別れ、今日は一人で山頂を目指す。所が、宿で登山口を確認してくれば良かったが、てっきりこの道と思いこんで、途中で地図も見ないで進んでいく。


  下毛無岱や上毛無岱を過ぎ、分岐点を左に進む。ワタスゲ、チングルマ、コイワカガミ、イワイチョウ、コケモモ、ミズバショウ、ショウジョウバカマなどが咲いている。下毛無岱や上毛無岱も標識があるのにおかしいなと自分で感じなかったのは今でもわからない。結局登山口を間違えてしまったと気がついたのは、進む方向にロープウエイの駅舎らしき建物が見え、おかしいなと気がついた時にたまたま反対方向からきた10人程度の団体のリーダーらしき人に尋ねた時だった。結局もと来た道を戻り、分岐点から左に入り、大岳鞍部をめざす。この分岐点の標識は5〜6mずれたところにあり、気がつかなかった。標識が分岐点にあれば、分岐点で登山口を間違えたことに気付いていたのではないか。分岐点に戻った時間が10時20分、予定では山頂に着いている時間だ。地図を見ると山頂まで70分だ。家内に心配かけては行けないと想い、急ぎ足になり、この疲れが後で響く。鞍部まで40分を25分で登り、鞍部には10:45に、山頂には11:05に着く。

  風と雨で視界も最悪だ。写真を撮っただけですぐ下山する。一旦鞍部に下った後、稜線を赤倉岳まで進む。

  この稜線が井戸岳まで10分程度登りなので辛かった。八甲田温泉の分岐点についたのが11:50、コースタイムは後1時間。ここからは下りの階段だが、傾斜もだんだん緩やかになり、宮様分岐まで15分、さらにロープウエイ駅舎まで15分ほどで着き、結局予定通り12:20に家内の待つ山頂公園の駅舎につく。雨の降る中、駅舎の中で待つ家内を見たときは思わず手を振ってしまった。駅舎の中ではストーブがあり、早速焚いてもらい濡れたシャツやら帽子、合羽を乾かす。又、持って来たバーナーでソーメンをゆでる。観光できている人達は雨の中、傘を差したり合羽を着たりして、散策路の案内をしてもらっているようだ。
  1:40にロープウエイに乗りこみ、山麓に下る。下に下りても、雨の中、観光客は誰もいない。バスの時間まで30分以上もあり手持ち無沙汰でいたら、タクシーの運転手がどこまで行くのか聞いてきたので青森まで戻ると言ったら、帰りなのでバス料金で行くとのことなので、乗る。途中停車して、何をしているのかと思ったら、パンフレットを探してくれていた。地方の人は親切な人が多い。
  青森駅には早めに着いたので、丁度駅入口でりんごを売っていたので一番美味しいふじを買い求め、宅急便で送ってもらう。青森からは各駅停車で弘前に向かい、バスで岳温泉へ行く。バスターミナルで乗ったので往復の割引料金で買えた。岳温泉の予約した民宿「山楽」はバス停の目の前だった。部屋に入り、雨に濡れたものを部屋に広げる。早速風呂に入り、さっぱりとする。ここの温泉も酸ヶ湯に負けず劣らず硫黄分が多い。夜の天気予報で雷注意報が出ているとのこと。食後露天風呂に入り、8時過ぎにはウトウトと寝てしまう。

7月3日(月)
 3時過ぎからウトウトと目がさめるが、雨音が強くなったり聞こえなくなったりの繰り返しだ。5時には起きて又露天風呂にはいる。
  6時に家内を起こし、7時過ぎに朝食を摂る。朝の天気予報でも雷注意報は出たままらしい。8時過ぎに身支度をして下に下りると、5人の女性のグループがいる。どうやら弘前市内のビジネスホテルに泊まったらしい。8合目までのバスは20人乗り程度のワゴン車で今日は7人だけ。出発するときは雨はやんでいたが、登るにつれ霧が出始め、雨となり、やがて風も強くなってきた。8合目は風雨とも強く視界は最悪だ。リフトに乗るとき帰りは動かないかもしれませんと言われる。
リフト乗り場で家内は荷物を預かってもらう。リフトを降り、岩の道を進む。最初の10分は登ったり下ったりを繰り返すが、風が吹きぬけていて、家内は心配したようだ。10分歩いたところに避難小屋があるが、板張りもなく、床のコンクリート部分には雨が入り込み、ゆっくり休憩できる施設ではない。ここから10分は急な岩の登り道だ。登りやすいところを選びながら、手を引いて慎重に登る。やがて、緩やかになると土の道となり、まもなく山頂に着く。


 山頂にも避難小屋はあるが、下と同様荒れていて、毛布こそあるが、とても使える施設ではない。家内は大分疲れたようで、腰を掛け、ため息をついている。山頂に着いた喜びより、これから登りより苦手な下りがあることを考えているようだ。10分ほど休憩して、記念写真を摂り、下る。最初の1/3はそれほどでもなかったが、急な下りになったとき、足がすくみ、思うように下れないので、両方の手で岩を支えにした方が良いとアドバイスする。少しづつ時間を掛けながらくだる。避難小屋まで下りてきたときはさすがにほっとしたようだ。小屋を出るとき、4段ある最後の階段で足を滑らせ、臀部を強く岩にたたきつけてしまう。起きあがれないと言うので、抱きかかえて起こす。足に相当疲れがきているようだ。最後の道を登り下りしながらリフト乗り場まで進む。リフト乗り場が見え、動いていることを確認したときは正直ほっとした。リフトに乗りこみ、下で荷物を受け取り、休憩所で合羽をたたむ。靴も濡れ気持ち悪いが乾かす時間もなくしばらく我慢をする。
  バスに乗りこむときも、段差で足が上がらず、また荷物が入口に支え、困っていたようだ。岳温泉でバスを降り、ミズという蕗に似た野菜を買う。弘前に出て、昼食を摂り、特急電車の扉が開くのを待つ。乗車してからすぐに靴に新聞紙をねじ込み、水分を吸い取る。八戸で新幹線に乗りかえるとき、時間がなくて忙しかった。八戸を4時過ぎに出発し、新幹線の中で1時間ほど熟睡してしまう。東京駅には7時過ぎに着く。降りた途端、むっとする暑さに参る。自宅には9時半ごろつく。お疲れ様でした。

費用  交通費3日乗り放題切符12000×2=24000円
    宿    (12100+7500)×2=39200円
    バス・ロープウエイ・リフト・タクシー等   約24000円
    その他   約10000円                       計 約100,000円