9月24日(水)鉢盛山(2446m)
コース 新宿―黒川林道ー鉢盛山登山口〜鉢盛山山頂〜登山口ー黒川林道―新宿

 今回もバスツアーだ。この山は3年ほど前から、北アルプスのそばにあり、展望が良いと評判を聞いて必ず行きたいと思っていた。日程があわなかったり、昨年の台風19号で今回のコースとは別の朝日村登山道が崩壊し、ツアーも中止になったりしていたのが、ようやく今回の波田町からの黒川林道から登るツアーが再開した。申し込んでしばらくはキャンセル待ちの状態が続いたが、2日前の22日になって、ようやくキャンセルが出て参加できるようになった。
 当日は天候も晴れで、まずまずの展望を期待した。新宿を出発してしばらくは良かったが、松本市に入ったら、急に雲が空を覆ってきた。松本電鉄の新島々駅そばの最後の休憩所で、これから林道に入ると揺れるし、トイレもないというので用足しをして、まだ10:20だったが、昼食を車内で済ましてくださいというので、持ってきたおにぎりを食べる。実は前回と山氏と山に行ったとき、自宅からおにぎりを持ってきており、おいしそうだと思ったので、今回は自ら昨日のうちに作ってきた。実は朝から食べるのを楽しみにしていたせいか、ことのほか美味しかった。
 揺れると説明があった黒川林道も半分近くは舗装されており、11:20に登山口に着く。林道を通っている間に、いつの間にか青空が広がってきた。登山口の標高も1850mほどあり、600mほど登るだけだ。
 身支度を整え、準備運動をして11:30に出発する。登山道も緩やかで笹の間の道を登る。道もしっかりと整備されており、今まで紹介されなかった理由がわからないほどだ。波田町からが朝日村より登山口の標高が若干低く、登る距離があるというが、大した距離ではない。30分ほど登ると樹々の間から急に展望が開け、槍をはじめ穂高連峰の北アルプスが見えてきた。

北方向の槍の右側には双耳峰の鹿島槍らしき山も見えた。南側は西穂高岳らしき頂まで見えた。
 やがて、40分ほどで、避難小屋に着く。ここからも特に北アルプス方面に展望があり、しかも雲海が全体に大きく広がっている。

母子草がたくさん咲いていた。
ハハコグサの群生
避難小屋は新しく、中は覗いてこなかったが、泊まるのには十分快適なようだ。避難小屋を過ぎてもなだらかな道は続き、やがて、朝日村からの分岐点に出る。朝日村からの道はしっかりしているものの、すぐ先は笹が大きく道を覆ている。すでに標高は2200を過ぎ、山頂までもう少しだ。ジグザグの登りが少し続いた後はなだらかになる。やがて、登り始めて2:20経過した1:50に山頂にたどり着く。

 山頂はは祠が4つあり、それぞれ、波田町・朝日村・木祖村・奈川村のほうを向いている。


山頂から2〜3分西側の反射板のあるところがもっと展望が良いというのでいってみた。まず正面に北アルプスの展望が目に飛び込む。さらには、北から、黒姫、戸隠、鹿島槍、爺、常念、剣、水晶、鷲羽、槍、北穂、奥穂、前穂、西穂、黒部五郎、笠、焼、乗鞍、御嶽、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、蓼科、高ボッチ、鉢伏、美しが原、浅間、と360度山の展望が素晴らしい。
左下御嶽、下乗鞍、右下焼岳と笠が岳


左から西穂、前穂、奥穂、涸沢槍、北穂、槍、大天井、常念、鹿島槍の山々

普通のデジタルカメラではなく、もっと望遠のきく、できれば一眼レフのカメラが欲しいと思った。今日の天気も良かったが、さらに空気の澄んだ日に来れば、さらに良い展望に巡り合えるかもしれない、できればその機会に巡り合いたいと思った。
 30分ほど山頂で展望を堪能してから山頂をあとにする。
ゴゼンタチバナフジバカマ(在来種)
アキノキリンソウとハハコグサ
下りは女性が多いせいかゆっくりだ。行きと同じ所で休憩しながら、4:10に登山口に下る。整理体操をして、4:20に帰路に着く。下りで女性達が帰りは入浴できそうですかとしきりに尋ねていたが、下りに思ったほど時間がかかり、やはり新宿に9:30に着くためには、入浴するほどの時間は無くなっていた。バス車内でツアーコンダクターの辻さんがしきりに「多数決にすると不満が残るので意見を求めます」と言っていたが、入浴賛成派の発言はなく、結局まっすぐ新宿に帰ることになった。
 バスが発車してからすぐ持て来たワインを飲む。一日体を動かした後はアルコールも実においしい。行きの最後の休憩地点によって、さらにビール(発泡酒)を買い込み、買ってきたつまみ(たこの酢漬け、焼き鳥の缶詰)で一杯やる。バス車内では辻さんが撮影したデジカメの写真やビデオをテレビに映し、今日の山を振り替えるサービスをしていた。この試みは初めてで、辻さんの参加者に対してだけでなく、仕事に対するサービス精神や意気込みがうかがえた。新宿には8:45ごろ無事到着する。