11月27日(金)〜28日(土)御在所岳
コース 中道登山口〜御在所岳〜国見岳〜裏口登山口〜美の山温泉バス停ー近鉄美の山温泉駅ー名古屋駅ー新横浜駅ー自宅


                                 ↑中道登山口(一ノ谷御在所山の家、現在は閉鎖)

    

                  

 今年春頃NHKテレビで御在所岳にある藤内壁を見て、面白い山だと思い計画を立てていたが、天候の安定する11月下旬に予定を立て、実現した。
 名古屋駅までのバスを早めに予約したので割引運賃で切符を買うことができた。東京駅八重洲口のバス乗り場は初めてであったが、バス待合室もなく、駅前のバス乗り場そばのコンクリートの基礎に腰をかけ、時間が来るのを待つ。バスは3人掛けでリクライニングシートなので、大山の米子、白山の金沢に次いで地方都市行きの夜行バス便は助かる。
 予定どおり東京駅を11時20分に出発して、名古屋駅に6時に着く。名古屋で近鉄線に乗り換え、四日市経由で美の山温泉駅に7時15分に着く。近鉄車内で山の姿の人がいたので声をかけたら、地元の人だったので、御在所岳周辺のコースを教えてもらう。
 美の山温泉駅に着いたら、事前に問い合わせていたとおり、タクシーが止まっていたので、中道登山口の一ノ谷御在所山の家まで乗る。前日にタクシー料金を問い合わせてわかったのだが、登山口までの鈴鹿スカイラインは、土砂崩れの復旧遅れで、途中から通行止めになっているとのことだった。さらに今日乗る時、もう少し先まで行けるか尋ねたら、中道登山口から先は通行止めになっているとのこと。当初の予定では鎌ヶ岳も登れると考えていたが、一番近い長石尾根は案内所も勧めていないとのことだったので、三ツ口谷登山口に途中から入れば、暗くなる前に降りてこられるかと考えていたので、これもできず、結局鎌ヶ岳はあきらめて御在所岳だけにすることにした。
 一の谷御在所山の家でタクシーを降りると確かに鈴鹿ハイウエイは通行止めになっていた。

 また近くに駐車場にはすでに3〜40台ほどの車が止まっていた。
 車道を少し歩いて、中道登山道に入る。

 ちょうど10名ほどの団体のグループが来ていて、途中からも追いつき追い抜かれなどし、多くの人がこの道を登山道として利用しているのがわかった。中道はいきなりきつい登りだ。岩や木の根がむき出しになっている個所もあり、段差も大きい。最初に休憩した所で、リュックの外側がぬれているのがわかった。水筒から水が漏れたのか点検したが、どうもそうではない。どうやらバスの荷物置き場が温かいのか水筒の水が結露して濡れたようだ。タオルはそうでもなかったが、帽子がびしょぬれで、かぶれる状態ではなかった。こんなことは初めてだ。
 途中からやや楽になったが、しばらく登るとまた急になる。負ばれ石や地蔵石など奇岩が多い。


 やがてケーブルカーの鉄塔をはさんで、山頂が見えるようになる。

 ようやく平らな所に出たと思ったら、道を間違え偽の山頂(地図のさんじょうこうえん)に出る。

「御在所岳山頂」と書いてある写真撮影用の看板があったが、地図を見たら正確な山頂が向こうのほうに見えた。
                  ↓矢印の下がほんとの山頂

がっかりし、しかも少し下がってから登らねばならず、リフトがあったので、思わず、300円で乗ってしまった。

 ようやく山頂で記念撮影をすませ、国見岳を確認し、

 やや下って登山口を探す。「国見岳」の看板そばの展望の良い所に行ったら先はない。アレッと思ったら、丁度山の3人連れがいたので声をかけたら、すぐそばの下に降りる階段が国見岳への道らしい。山道は「広い道のそばの狭い道」や「鋭角に曲がる道」さらに「登る道より下る道」の方が見逃しやすい!注意注意!
 3人連れの後を国見岳に向かう。峠までやや下ると道がぬかるんでいた。
 国見峠は交差点で、右に行くと裏道登山口を下ることになる。まっすぐ進み、国見岳へ行く。地図では10分とあったが15分ほどかかり山頂へ着く。

 山頂と言ってもそばに大きい岩があるだけで山頂らしき感じはない。ここから御在所岳を見渡すと、二つの頂の間に鎌ヶ岳の頭の部分が見えた。ただ、このころになると霧が出てきて、あっという間に鎌ヶ岳は見えなくなった。
 山頂にいた人にゆるぎ岩は見る価値がありますよと言われた。10:30になったし、もう登ることはなくなったので昼食にする。今日はカレーだが、そういえば昨日の夕食もカレーだった。しかし山で食べるせいか続いてもおいしい。昼食を終わってから鎌ヶ岳を見てもやはり霧があり見えなかった。
 昼食後、国見峠方面に戻る。石門という岩も面白い。

途中、ゆるぎ岩を見るために国見尾根を進む。しかし、下りが急になっていくので、登り返すのがおっくうになり引き返そうと思ったら、別のグループと会い、ゆるぎ岩を見に行くという。そんなに見る価値あるのなら登り返しがあっても見に行く気になる。7〜8分で岩が見えだす。岩の一番上の方には、今にも落ちそうな感じで岩が積まれてある。もう少し下りそばまで行ってみるとなるほど、面白いように岩が積まれてある。


 岩のところで下から上がってきた二人もいて、この先にも下山道はあるが、どうも豪雨によって、道があちこち寸断されているようだ。一旦戻って、国見峠から左に曲がり、予定通り「裏道」を下ることにする。どうも近頃用心深くなってきていけない。さっきのグループは峠で、左に折れずに、まっすぐ進んでしまった。
 「裏道」もかなりの人が登りに使っていた。中道より傾斜が緩く、下りやすい。また、曲がりもなく、まっすぐの道でわかりやすい。いよいよ藤内壁が少しづつ右手に見えてくる。

 大きい岩がいくつも重なり、あわさって下から垂直に近く突き上げてくる。グループで壁を登っているのか、呼び合う声も聞こえる。藤内壁出合という大きな看板があり、クライマー以外は近づかないことと注意を呼び掛けている。沢には白く大きな岩が転がっていて、昨年の豪雨の様子を物語っていた。

 やがて道は大きな岩の沢の中になり、ペンキの○で誘導している。

藤内小屋はその沢の道の終点にあり、豪雨による岩の被害により壊されているのが痛々しい。

その中の一棟には小屋の人がいて、尋ねたら、被害の様子や復旧の現状を語ってくれた。そばに新しい小屋を建設中だが、まだ床も仕上がっておらず、またできたとしても当分は素泊まりになるとのこと。
 藤内小屋を過ぎて少し進むと、沢の中の登山道が復旧工事中のため迂回の道が作られており、そこを進むので、登ったり下ったりが多い。。林道を横断して、砂防ダムの脇を通り、最後は温泉の舗装道に出る。丁度これから登る団体とすれ違いだったが、これから登ると今日はどこに泊まるのだろうか疑問に思った。温泉街の橋を渡り、バス停に着いたのは13:50だった。バス停そばの紅葉がきれいだった。

 バスが来るまで、お茶を飲み、あんパンをかじり、14:04のバスに乗る。近鉄美の山温泉駅に着き、四日市駅で特急に乗り換え、名古屋駅に戻る。
 新幹線に乗る前急いで買ったビールのおつまみが、燻製のアーモンドで塩も多く、臭くしょっぱくてまいった。
 15:30発の新幹線で新横浜に着き、自宅に6時に着く。