9月9日(水)〜11日(金)姫神山・白神山

9日  東京駅ー田沢湖駅ー盛岡駅―好摩駅ー一本杉登山口〜姫神山山頂〜一本杉登山口ー盛岡駅ー秋田駅ー東能代駅
10日 東能代駅ー白神山登山口駅ー登山口ー二股分岐〜マテ山分岐〜大峰分岐〜白神山山頂〜大峰分岐〜二股分岐〜登山口
     〜白神山荘
11日 白神山荘ー十二湖駅〜日暮橋〜八景の池〜二ッ目の池〜王池〜越口の池〜中の池〜落口の池〜がま池〜鶏頭場の池〜      青池〜沸壺の池〜仲道の池〜キャニオン展望台〜八景の池ー十二湖駅ー秋田駅ー東京駅

 昨年来計画をしてきたJR東日本の大人の倶楽部切符での安い山の予定でしたが、バス便の件でミスをして、秋田駒が姫神山と十二湖になってしまった。また、今回はリュックを買い替えてからシュラフとマットを始めて持って行くのにあたって、マットの装着方法に工夫した。
 9日の朝、自宅を少し早目に出て、バスで登戸駅に向かっていた途中で、パトカーと警察官がバスに向かってきて、運転手に話した結果は、この先車が信号柱にぶつかる事故が発生し、柱が折れ、バスが通れないかもしれないとのこと。駅までは無理かと思ったら、通れるとのこと。なにしろ朝一番のバスなので、警察官も情報がしっかり手に入らなかったのか、とにかくほっとする。
 東京駅にも早目に着き、新幹線の改札口を通った時、こまち2号は全席指定との案内が目に入った。係員に聞いて指定席売り場に並んだら、こまち2号は指定席売切れの表示だ。並んでいる人もいたので、立ち席でもいいので乗れないかと尋ねたら、立ち席の号車指定を受けてくださいとの返事。ようやく10分ほど前にホームに上がったが、まだ列車は到着前だった。列車が入ってきて、荷物置き場があったので、荷物のそばに座る。発車して10分ほどたった時、係員が回ってきて、どうされましたかと声をかけてきたので、事情を説明したら、切符を拝見しますと言われ渡したら、この席が開いておりますのでどうぞと言われ、席の番号を切符に書いてもらう。やはり緊急に備えて幾席は確保しているようだ。やれやれの思いで座って、図書館からの本を読む。
 本は盛岡駅を過ぎたあたりで読み終えて、田沢湖駅で10:30に降りる。改札口を出た正面にバス切符販売所があったので、8合目までと告げる。ところが「申し訳ないのですが、マイカー規制をしていないので、バスは運行していません。8月までは毎日だったのですが、9月以降は土日祝のみです」との返事。「その代わり、途中のバス停まで行くとタクシー代がここからの半額程度になりますのでこのタクシー会社に連絡してみてください」と電話番号のある案内書を渡してくれた。えっと驚き、早速電話してみたが、運転は駅と変らない6000円以上だった。仕方がない、秋田駒をあきらめ、山の地図を出し、近くの山を探したら、森吉山と姫神山が目に入った。森吉山は秋田よりだが、駅からは姫神山より遠そうだと思い、盛岡まで戻らなければならないが、1124mの姫神山にする。11:10の新幹線で盛岡に戻り、IGR岩手ギンガ鉄道で好摩駅で12:10降りる。駅前にタクシー会社があることがわかっていたが、1台タクシーが止まっており、登山口へ向かう。寝袋とマットを預かってもらい、登山口で3:20の下山迎えを頼んで登り始める。風が涼しくて気持ちがいい。勾配もきつくなく、1時間10分ほどで山頂に着く。

山頂からは岩手山が目の前に見える。また牧場も見えるので気持ちがいい。東京近辺の山からだとゴルフ場しか見えないから、やはり地方は違う。風も冷たく長そでシャツを着る。30分ほど山頂でのんびりし、下山する。登山口にも3時ちょうどに着きタクシーを待つ。やがてタクシーも3:05に早めに来てくれたので、乗り込み、駅に向かう。駅で寝袋とマットを引き取り、。荷物詰めしていたら、財布の中の切符が見当たらない。あわててタクシの中かもしれないと思い、タクシー会社を探すと先程のタクシーがまだ止まっていた。運転手さんに声をかけ、探してもらったが、ない。おかしいと思い、もう一度財布を見たら、別のところにしまってあった。運転手さんにお詫びを述べ、駅に向かう。駅のホームにはすでに発車しようとしている電車があり、車掌さんに「3:32の電車ですか、もしそうだったら乗りたい」と声をかけたら、発車しかけたのにブレーキを運転手さんが踏んでくれた。ところが、どうやら下りの電車のようだった。車掌さんにお詫びを述べたら、駅の係員さんに「何時の電車か、(係員に)確認をしてください」と注意された。
 3:32の電車に乗り、盛岡に戻り、また新幹線で秋田に向かう。車内で白神山荘に電話を入れ、予定を変更し、今日東能代にに泊まり、明日山に登るのでよろしくと伝え、朝一番の電車が7:05に着くので迎えに来てくれるようお願いする。
 秋田駅には6時に着き、東能代行きに乗る。帰りの人がほとんどで車内はすっかり帰宅モードだ。東能代に7時過ぎに着き、駅員さんに駅構内で寝られないか尋ねたが、閉鎖しますので無理ですとの返事。駅構内に寝られたのは昔の話のようだ。キヨスクがあったので店員さんにこの近くに泊まれるところはありませんかと尋ねたら、民宿ならありますよと、名前と電話番号をメモしてくれた。店員さんは隣に住んでいるとのことだった。
 電話して空いていることを確認し、素泊まりの料金を尋ねたら、4000円とのこと。予定よりも安く助かったのでお願いする。民宿「松栄?」は駅から5〜6分のところにあり、照明も何もないのでややわかりにくかったが、建物の外壁の文字で確認できた。中に入り、記名帳に氏名等を記入し料金を渡した後、外でバーナーを使っていいですかと尋ねたら、雨が降って来たでしょう家の残りでよかったらカレー1杯ならありますよとのこと。例え小雨でも風もあったので、助かったと思い、お願いしますと返事する。2階に案内され、風呂に入り、部屋に戻って、山小屋で飲むために持って来たワインを飲んでいるとサービスの夕食を持ってきてくれた。これから寄り合いがあるので、出掛けますが、明朝玄関の鍵を開けてそのままで結構ですと案内してくれた。カレー以外にもサラダといもの煮物が添えてあった。感謝。夕食の時、外で雷の音が聞こえた。天気予報も午前中は雨との予報だ。心配になり、白神山荘にそちらの今の天気と明日の予報を尋ねたら、今は雷も鳴っていないとのこと。そういえばNHKのニュースでも秋田県の南部だけ落雷のマークがあった。食後テレビを見て早目に寝る。

10日
朝3時半に目が覚め、ウトウトしたがその後寝付けなかった。4時半に起きだし、荷物をまとめ、5時10分に宿を出る。駅に向かい途中の自動販売機で飲み物を買う。5:46の電車で岩舘で乗り換え、7:05に白神岳登山口駅に着く。世界遺産に登録された山の駅のイメージには遠く、無人駅のホームは1つしかなく、駅舎は無論なく、取付く道路も見えなかった。駅に階段が見えたので歩いて行くと、電車が発車した線路の向こうに迎えの人と黒い車が見えたが、踏切りはなく線路を渡っていく。線路を渡り、駐車場へ登って、お礼を述べて車に荷物を入れる。白神山荘まで2〜3分で着き、「ここが宿です」と説明され、そのまま登山口へ送ってもらう。車内で皆さんコースはどちらから登りますかと尋ねたら、二股は道が狭く最後は40度ぐらいの登りが続くとのことだった。また、マテ山コースは私の弟が切り開いたとのこと。ためらわずマテ山コースにする。登山口には7:15に着き、まだ新しいが無人の休憩小屋の脇を通って登山口に進む。
 山道に入る直前に小さな番小屋があって、中に登山者用のノートがあり、日にち時間氏名を書き込む。

山道も二股分岐までは緩やかだ。二股分岐では驚いことに右側の二股コースの案内がない。しかも道はうっそうとしたブナに覆われて暗い。
 ここから、マテ山分岐までジグザグのややきつい登り道になり、しかも8時過ぎに雨が降って来た。雷も何回か聞こえたが、だんだん遠ざかって行くのがわかった。最初は傘でしのいでいたが、8時半になって本降りとなったので、新しく買った合羽を着ることにする。分岐に近づくにつれ、道は急さを増す。
 マテ山分岐には9:10に着き、しばらく休憩する。マテ山分岐からはやや楽になり、緩急の繰り返しとなる。大峰分岐まで800mの標識から最後の登りになる。またこの付近から笹が道を覆い、朝露だけでも全身が濡れそうなほどだ。林の中の道もやがて視界が開け笹の道となり、雨がまともに落ちてくるようになる。大峰分岐に11時前に着くと、左方向の大峰山方面は途中の登山道崩壊のため、通行止めのための黄色いテープがあった。ここから山頂までは登り下りになり、11:15に避難小屋に着く。
 小屋には先に夫婦がいたが、とにかく小屋に入り休憩する。入口の土間はそんなに広くはなく、5〜6人でいっぱいになってしまう。今日みたいな日は荷物を広げ、雨に濡れたもの等を干したりすると、3人でも入口のスペースをほとんど使ってしまう。合羽を脱ぎ、タオルをはじめ、Tシャツも濡れたので着替えて、干す。先に着いたご夫婦も昼食にしていたので、お湯を沸かし昼食にする。もし小屋がないとこんな天候では昼食を摂るところもないと思い、感謝する。現在は県の避難小屋になっているが、元をただすと、山荘の弟さんが作られたとのこと。食事しているとき、空荷で全身びしょぬれ状態の若い男性が小屋の前に来て、山頂の方向を尋ねた。どうやら上は合羽らしいが下は普通のものだし、靴も山靴には見えない。濡れた軍手を絞っているし、よく登って来たなと感心し、風邪をひかないようにと声をかける。
 昼食後、山頂の標識のあるところまで写真を撮りに行く。

合羽を着るのが面倒なので傘を持って行く。が、山頂で二股コースから上がってきたグループと話をし、これから写真を撮ろうとしているときになって、強い雨になり、写真を摂ってからまたすぐ、避難小屋に引き返す。小屋に戻って、グループに小屋を使ってもらうためにも、荷物をまとめ、出発の準備をする。12:10に避難小屋を出発し元来た道を下山する。
 マテ山分岐に1:25に着き、ほっとする。

マテ山分岐下で暑くなったので合羽を脱ぐ。二股分岐からは空に晴れ間が見えてくる。登山道入り口には3:00に着き、番小屋の水道で合羽や靴を洗う。先に降りていた山頂での若い人がしきりに洗い物をしていた。行き送ってくれた舗装道を山荘に向かって歩いていたら、先ほどの若い人が車(レンタカー)で山荘まで送ってくれた。職業が花火製造なので1カ月遅れのお盆で大阪からきているとのことだった。山荘でお礼を言い、別れる。
 山荘では、入るなり、乾かしたいものがあると言ったら、ベランダのある部屋にしてくれた。海のそばで風があり、ほとんどのものが乾いていた。風呂に入り、ビールを頼む。ちょうど夕陽が正面に見え、ビルを飲みながら、毎日夕陽が見えていいですねと声をかける。ご主人は12年ほど前にだれも管理しなくなった山荘を引き取り、今まで暮らしていた東京から移り住んだという。それでも半年は閉めて近くの家に移るとのこと。部屋も3部屋しかなく、10人泊まれば満杯になるのではないか。山荘では賄いのおばさんとの2人らしく、受付、送り迎え、山や付近の観光の応答、会計、掃除等の雑用をすべて一人でこなしている様子だ。とっても話し好きで世話を嫌がらない人のようだ。。また道や山小屋を作った弟さんは白神山にはすでに500回以上登っているとのこと。
 明日の予定を相談したが、どうも不老ふ死温泉は交通の便が悪く、難しいようなので、十二湖駅からのバスにあわせて、9時の電車で十二湖を回ることにする。
 日没前の夕陽は大変きれいで、おばさんが一人で撮影場所を探し走り回っていたので、ベランダからの展望を勧めてあげた。


 6時半には宿泊者3人と一緒に夕食を食べる。

2人とも一人で来たようだが、女性は70歳くらいであろうか。
 食後は疲れで8時ごろには寝てしまう。11時半ごろ目を覚まし、ベランダに出てみると雲が多く、星は対して見えなかった。洗濯物はこの時間でもうほとんど乾いており、助かった。

11日
 朝5時に起きると雨がぱらぱら降っていた。二人は朝食前の6時前には出発していった。荷物をかたずけ、6時に朝食をお願いする。
 朝食後精算の時に、駅前に荷物を預ければ、十二湖駅から歩く方法もあるとのことを聞き、しかも十二湖駅まで送ったことがあるとのこと。電車は7時にあるが、送ってくれた方がもっと時間は助かると思い、甘えることにした。(後で考えれば時間が余りすぎ、7時の電車で行っても十二湖を回れる時間は十分ある)
 十二湖駅前の荷物預かり場でおばちゃんに200円を払い、日暮橋に7:10に着く。日本キャニオンは岩のむき出しが御影石のように光っている。
 八景の池、王池等々池めぐりをする。青池の紺色は見事だが、朝早く薄暗かったので、デジタルカメラには黒い色状態でしか映らないのが残念だった。




散策していると野生の猿が木の枝を盛んにゆする(人間の警戒)
日本キャニオン
八景の池に9:10過ぎに戻るが、バスの10:02にまで時間が余ってしまった。
 十二湖駅に戻ると天候は晴れてきていた。駅前で昼食や土産を買い、まだ11時前だったが、腹が減り、買ったおにぎりで腹を満たす。
中にもしっかりコンブのあるおにぎり
駅は無人駅だが、新しい駅舎で直売店もあり、団体も乗り降りがあり、リゾート白神号も停車するなど、賑やかな駅だ。
駅には日没時刻の案内がある

 11:20発のリゾート白神号で秋田駅に向かう。途中海岸線の荒々しい所で徐行し、観光を案内していた。

秋田駅からの新幹線こまち号も全席指定だったら行きと同様のことになるのかなと予想する。
 秋田駅から新幹線に乗り換えようとすると、行きと同じで全席指定で指定席は売切れなので、立席特急券を手に入れ、電車に乗りこむとすぐ車掌に声をかけるとやはり空いている席があるとのことだった。
 東京駅に計画より4時間早く、6時過ぎに着き、自宅に7時30分に帰宅する。

感想 
 五能線白神岳登山口に停車する電車は1日5本しかない。最終日に登山すると東京着は22時過ぎになる。

費用
JR東日本切符12000円 タクシー代4200円 素泊まり4000円 山荘8400円 土産飲み物昼食3000円 計31600円

反省
 秋田駒の計画は昨年から立てていたのでバスの運行の確認が怠ってしまった。(時刻表では8月の第3日曜日までの毎日運航でそれ以降は土日祝のみのようだ)なお、今回の山では不老ふ死温泉に行くことはできなかったが、次のような日程及び計画(いづれも入浴時間は約30分程度)では可能になる。
 最終日
 白神岳登山口7:05艫作駅7:30(約2km)不老ふ死温泉8:00〜8:50十二湖バスで奥十二湖9:35〜11:00十二湖駅11:15
 
 別計画
 東京7:36こまち3号あきた11:05リゾートしらかみ3号ウエスパ椿山13:25(送迎バスで不老ふ死温泉入浴後徒歩で)艫作(へなし)駅14:52十二湖駅15:15徒歩または宿の迎車で十二湖へ(泊)十二湖から登山口への送車で白神岳登山(泊)白神岳登山口駅6:18盛岡10:40姫神山登山 盛岡駅15:00東京駅17:00

!捲土重来 来年9月上旬の予定!
秋田駒と森吉山
(土)東京7:36こまち3号(全)角館10:50 11:10もりよし2号阿仁合駅12:20 タクシー ブナ林キャンプ場13:00避難小屋15:00
(日)避難小屋7:00ブナ林キャンプ場8:30 タクシー 阿仁合駅9:52もりよし1号ー角館10:40 10:49ー田沢湖駅11:02 12:15−8合目13:19 8合目小屋(泊)
(月)乳頭温泉13:30 14:30−田沢湖駅15:17 15:26こまち86号(全)東京18:36

                          森吉山阿仁タクシー 0186−82−3115


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