9月21日(土)〜23日(月・祝)乳頭温泉〜松川温泉(裏岩手縦走)
コース
21日浜松町22:25ー
22日7:45田沢湖駅7:45ー8:25裏登山口入口8:30〜9:00鶴の湯9:05〜10:27蟹場分岐点10:35〜10:55小白森山頂11:00〜11:40大白森              12:15〜12:45大白森山荘〜13:15玉川ダム分岐〜14:00大沢森14:05〜15:25曲崎山15:30〜17:00八瀬森山荘
23日6:05八瀬森山荘〜6:30関東森6:35〜9:00関東森分岐9:05〜9:20大深岳9:25〜9:45大深山荘11:00〜12:00源太森分岐12:35〜14:00松川温泉15:25ー17:25盛岡18:00―21:25東京―22:30自宅

 今回の山は7月末に行ったが、藪がひどく、途中からコース変更した山のリベンジだ。
 今年中に行きたいと思い、秋になって9月に3連休が2回あるので、何とか行きたいと思っていた。最初の連休は台風18号が来て無理だった。台風が日本列島に上陸して過ぎ去り、17日(火)は台風一過の快晴になった。しばらくはいい天気になりそうだ。早速前回とは逆コースの乳頭温泉から入るべく、田沢湖行きのバスを予約する。20日(金)はすでに売り切れなので、21日(土)の便にする。

 とにかく今回の山は藪がひどい!そして朝梅雨がひどい!さらに倒木の多いこと!

 まず藪は田崎山の登り。最後の20分は全くひどい!そして前回コース変更を余儀なくされた関東森分岐点手前約30分。
 そして朝梅雨。午前中だけだろうか?八瀬森から2時間は林の中、さらに竹藪があり、下はゆかるみが多いので朝梅雨で濡れた草はなかなか乾かない。ロングパンツを穿いていたので、滲みた水で下着のパンツまで濡れてしまった。
 そして倒木!何本あったのだろうか、数えようもない。越えるのが困難なので、くぐる時、膝をつくこともしばしばだった。
 逆に学んだことも多い。
 まず藪がひどい場合は下を見ること。笹の葉などをかき分けさえすれば道は見える。また、藪が眼より低い場合は、藪道の中央部が窪んでいるので、遠くまで道の方向がわかる。また、下りより登りの方が「眼」と「地面」の距離が近いので探しやすい。今回は藪の道は上りが多く、探しやすかった。
 そして朝梅雨。今回持っていくのを忘れたが、スパッツは有効だ。また、濡れそうだと思ったら、早めに穿くこと。
 倒木は仕方がない。天然のフィールドアスレティックだと思えばいい。

21日(土)
 浜松町から出発の山のバスは初めてだ。出発する前から眠く、11時の消灯前にはすでに寝ていた。
22日(日)
 2時4時と目が覚め、5時に起きる。外の空は雲が厚い。しかも低い山にも霧が立ち込めている。天気予報は晴れ時々曇りなのにいやな気持ちになる。ところが角館に近づくと青い空が見え始め、田沢湖駅に着くころはすっかり青空になる。
 所で田沢湖からのバスは7:45と8:45だ。着予定が、8:00なので、45分待つのかなと思っていたら、バスがちょうど7:45に着いた。「乗り換えは?」とバスの係員さんが聞いてくれた。「乳頭温泉行きのバスで7:45です」と告げたら、駅前を発車しようとするバスがいて、その行き先看板を見ながら、停車したらすぐ降りて、そのバスの運転手さんに声を掛けてくれたバスが、ちょうど乳頭温泉行きだった。間一発で7:45のバスに間に合う。機転のきく係員さんに感謝する。
 乳頭温泉行きのバスは他に誰もいなかった。「温泉旧道口」バス停で降りる。地図を見て「歩道入口」とある整備された道を歩く。ところがさっきのバス通りに出てしまった。間違いと気がつき、急ぎ足でバス停に戻る。自家用車が2台ほど停っている場所に戻って少し探すと「鶴の湯渓谷入り口」と看板がある。15分ほど損する。下って川に架かる橋を渡り川沿いに進んでやがて鶴の湯に着く。

かわらぶきの建物などもあり、おもむきのある雰囲気だ。ただ車があり、地図を見るとここまで車道が伸びている。
 「大白森登山口」の看板から山道に入る。

 5分ほどの車道から山道になる。早速クマよけの鈴と笛を使い、登る。釣り人とすれ違い、すでに登っている人がいることをつかむ。追い越したら7〜8人の地元の人で日帰りのようだ。乳頭山との分岐の蟹場分岐に着き、そこからは登りは平らな道になるが、少し登って小白森山に着く。

 湿原のあるなだらかな山頂だ。
 ここから平らな道を進むがまた登り道になり10分ほどで気持のいい大草原、大白森に出る。

空は青空!最高!
 ところがここでハプニング!カメラが動画を撮り終わったら、再生画面が出たまま、どのボタンを押しても画面が変わらなくなってしまったのだ。
 草原を歩いて大白森山の標識のあるところで女性が二人休憩していた。日帰りで下るという。
 12時前になっていたので昼食にする

 やがて先ほど追い越した団体がつく。どなたかカメラに詳しい人はいますかと聞いてみたら、やってみましょうと言ってくれる人がいたのでお願いしたが、症状は改善しない。結局デジカメはそのままバッテリーを使い果たし、充電するまで使えなくなってしまった。あきらめて携帯を使うことにする。
 昼食後、大白森山荘まで下り、

玉川ダム分岐点を過ぎ、大沢森まで休憩せず歩く。

 曲崎山の途中で反対側から来る人とすれ違う。藪の様子を聞いたら、曲崎山の前後と関東森分岐に出る直前がひどいという。覚悟をする。
 案の定、曲崎山の急な登りが始まると藪がひどくなり、笹がびっしりと伸び、道が見えない。前を見て、窪んだ所が道らしいことはわかる。
 やっと着いた「田崎山」山頂の標識は熊がえぐったらしい跡が生々しく残っている。

曲崎山を抜けようやく花(リンドウ)の写真を撮る気になる。

途中北方向の展望のよい個所があり、畚岳、焼山そして森吉山らしき山並が見えてくる。

 下りは登りの藪よりはややましだ。
 ところがコースタイムの1時間たっても山荘にたどりつかない。1時間10分歩いて登りが始まり、頂上には「ハ瀬森」「山荘まで800m」の標識がある。結局1時間30分かかって17時に山荘に着く。

 小屋に入り、前回鼠がいるとの情報を得たので2階に寝ることにする。
 夜行バスで約8時間歩いたので疲れてしばし横になる。
 布団や毛布もたくさんある。ところが水場がわからない。疲れていて探す気にもならない。誰も来そうにないので、山荘の中にある1リットルのペットボトルの水を使わせてもらうことにする。口に含んでも変な味はしない。
 足のマッサージをする。持ってきた焼酎を水に薄めて飲み始める。いい気持になる。
 アルコールもなくなり、お湯を沸かして食事にする。
 食事も終わり眠くなり、横になる。布団と毛布を敷いて、毛布は2枚かける。
 水を飲みたいが少なくなったので明日の分を考えほどほどにする。ラジオをかける。どうやら阪神が負けて巨人の優勝が決まったようだ。眠くなりラジオの電波受信も悪くなってきたので消して寝る。
 一度眼が覚めたのが9時だった。しばらくは寝られなかったが、やがてまた寝たようだ。

23日(月)
 夜中寒くなってきたので布団をかける。1時半と4時に目が覚め、5時に起きる。
 朝食を食べ、5時50分に山荘を出る。水は山荘からすぐに流れがあったのでペットボトルに詰める。これで今日の水は安心だ。ところが出てすぐ鈴を持ってきたのを忘れる。山荘に戻り6時5分に再び出発する。
関東森を6:30に通過する

 だらだらと登りが始まる。朝梅雨で笹が濡れているので上の合羽を着る。ロングパンツは濡れてもすぐ乾くだろうと穿かなかった。これが間違いだった。下の草もしっかり濡れており、やがてロングパンツに染みた水分が上ってきてパンツまでしっかり濡らしてしまう。
 進むにつれ、倒木の多さにあきれてしまう。また靴に水がしみこみ、歩くたびに「キュッキュ」と音がする。
「1283m」地点

と「1384m」地点

を通過する。両方とも湿原の中。
 やがてまた登りが始まり、藪道が始まる。林を抜けたので展望は良くなる。最初の藪が終わり、2回目の藪が始まると「関東森分岐」が近くなることが分かる。白樺の樹が現れてくる。やがて「関東森分岐」と思われる標識が見えてきた。もうすぐだ。
 そして9時に前回コース変更した標識に着く!

やった!ホッとする。これで今回の山は95%目的を達した。
 それでも靴の中はグシュグシュで気持ち悪い。かつ、人恋しい。
 大深岳に向かう途中で向こうから人が来た。「今日はどこまでですか」と話しかけ、八瀬森から来たこと、靴がびしょぬれや藪がひどいことを話す。なぜかホッとする。三石山荘に向かうとのこと。結構三石山荘は人気があるようだ。後で聞いたら、三石山はもうすでに紅葉が始まっているらしい。
 大深岳を過ぎ大深山荘に着く。靴を脱ぎ靴下を履き替え、濡れた靴下を干す。絞ると土色の水がたっぷり出た。そしてトイレに行ってパンツまでしっかり濡れているのに気がついた。新聞紙がないので、トイレ紙を目的外使用で靴の中に入れる。が、効き目はなさそうだ。結局、ビニール袋を靴と靴下の間に入れ、「エリマキトカゲ」ならぬ「白エリマキ登山靴」ができる。

 大深山荘でたっぷり休憩して松川温泉に下る。途中湿原が現れる。

 途中、源太が岳分岐で昼食を摂る。

 途中紅葉がきれいな樹があった。岩手山も目の前だ。
岩手山
 下る途中で左肩が痛くなる。
 松川温泉には14時に着く。

露天ぶろはデジカメ故障のため宿のパンフレットで代替します。

風呂上がりのビールはことのほか美味しかった。
 15:25のバスで盛岡駅に向かう。途中東八幡平交通センターで八幡平からのバスを待つため10分間休憩しているとき岩手山がきれいに見えた。

 盛岡駅で新幹線に乗り換え,早速ビールと駅弁をぱくつく。満足!
 東京駅経由で自宅に22時30分に帰る。

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